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住宅ローン返済中の自宅は相続財産に含まれるのですか?

【Q】この度、父が亡くなりましたが、父は約10年前に住宅ローンを組みマンションを購入しました。現在も住宅ローンは返済中です。そのため、この自宅マンションの登記簿上の所有者は父ではなく住宅ローンを借りた金融機関になっています。登記簿上の所有者は父ではないのですが、相続財産に含める必要がありますか。

【A】
住宅ローン返済中の不動産であっても、それが、「住宅ローンの回収を担保することだけを目的としてなされたものであり、かつ、買主である被相続人(父)が、当該住宅を自己の財産と同様に使用・収益・処分することが可能であると認められる限り」相続財産に含める必要があります。
つまり、登記簿上の所有者は父ではなく金融機関になっていても、それが以下の①及び②に該当すれば、実質的には購入者が所有していると認められるため、相続財産に含めなければならないことになっています。
① 金融機関が貸し付けた住宅購入資金を回収するまでの間、購入不動産をその担保として差し入れているため、登記簿上の所有者が金融機関になっている場合。(一括キャッシュで数千万円の不動産を購入できる人は少なく、通常は、購入した不動産を金融機関に担保に差し入れて、金融機関から住宅購入資金を借りることになります。)
② 登記簿上の所有権は金融機関になっていても、購入不動産が自由にいつでも売買及び貸付できる場合。

【根拠条文】
国税庁 質疑応答事例「所有権留保契約に基づいて割賦購入された住宅を相続により取得した場合」
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